2023年7月15日更新

神内神社に歴史を感じる

2010年この神社に北野武さんが来社、テレビ「たけしの教科書に載らない日本人の謎」で放送されました。

宗教学者の植島啓司氏の著書「日本の聖地ベスト100」の中では、全国10位となっていてパワースポットとして県外からも最近注目される神社です。

車では、田園風景が広がる場所を過ぎ峠にさしかかる手前の細い道から奥に入ったところ、逆に峠から来た場合は下ってすぐの細い道を入ります。

神社には駐車場もあります。

神内神社のご祭神

神内神社の鳥居

ご祭神は、
天照大神(あまてらすおおかみ)
天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)
瓊々杵尊(ににぎのみこと)
彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと)
鵜草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)です。

神内神社の由緒

「当社の義は近石と申すところに逢初森(アイソメノモリ)というのがあり、そこに伊弉諾尊(イザナギノミコト)、伊弉冉尊(イザナミノミコト)天降らせ一女三男を生み給う、この神を産土神社(ウブスナジンジャ)と崇め奉る、よってこの村の名を神皇地(コウノチ)と称す。いつの頃よりか神内村(こうのうちむら)と改むと言い伝う」神社案内板より一部抜粋

とあり、地元の人からは子安の神、安産の神として、また漁師さんからは豊漁の神としても信仰が厚いそうです。

ちょと寄り道、逢初森とは?

逢初ノ森

案内板によるとイザナギ、イザナミの命が天降りしたところにて初めて逢われた森という意味で、この辺り一帯は昔から逢初ノ森と呼ばれていました。

写真の場所は、神内神社から南へ少し離れた場所にあります。

木の向かって左側にある石碑が、以前ここから南へ400m離れた丘の上に村の平穏を祈願して建立された妙法華塔で、道路工事にて行方不明になっていたものを発見し神内神社からは少し離れたこの地に再建しました。

虫と書かれた白い石が台座に置かれていました。

この虫とは虫送り行事のことで神仏習合によってこの場所でも行われます。

神内神社について

神内神社のゴトビキ岩

ご神体として祀られているのは石英粗面岩(熊野酸性岩)の岸壁で高さはおよそ100メートルあり、ゴトビキ岩と呼ばれています。

この巨岩を拝むという古代信仰がそのまま残されているのがこの神内神社です。

ゴトビキ岩の頂には一畳程度の鳥の水飲み場があるそうです。

写真は安産樹と呼ばれているホルトノキです。

岩を板状の根で巻き込んでいることから、お腹に子供を抱え込んでいるように見えます。

ホルトノキ

ひっそりと寄り添う夫婦杉。

夫婦杉

交差する木と木が長い年月の末に癒着しており、根っこが盛り上がっているさまは、まさしく自然の造形美です。

木の癒着

神社の前を流れる神内川から上がる階段があります。
御手洗場(みたらしば)と呼ばれ体を清める場所でした。

神内川

歴史を感じる石造りの手水舎

手水舎

苔むした石段を上がると…

神内神社の石段

たくさんのよだれかけ(スタイ)が奉納されています。

よだれかけの奉納

蘇りの木です。台風により被害を受けましたが、巨木が横たわる様は圧巻です。

蘇りの木

神内神社樹叢(じゅそう)について

神内神社樹叢

神社境内には自生による貴重な植物が密集しています。

クスノキ、ホルトノキ、イヌマキ、ミサオノキ、ヤマモガシ、アラカシ、タカオ、カエデ、ヤマビワ、イスノキ、オガダマノキ、カンザブロウノキ、イヌガシ、ナギ、モッコクなどです。

着生植物(岩や樹木に根を張って土に根を下ろさない植物)やシダ植物を含めて約300種の植物が繁茂していると言われています。

神内神社樹叢

ひっそりと静かな境内では自然と歴史を感じ見ることができ、ゆっくりと参拝することができます。

ぜひ神内神社まで足をのばしてみてはいかがでしょうか。

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