湯の峰温泉のつぼ湯と湯筒、公衆浴場の料金は?
和歌山県田辺市本宮町にある約1800年前に発見された湯の峰温泉は、93度のお湯が自噴しており、日本最古の温泉と言われています。
湯の峰温泉は、硫黄の匂いが温泉情緒を感じさせる、風情ある昔ながらの湯治場として、近年大勢の外国人観光客も訪れています。
この記事では、湯の峰温泉にある湯筒、つぼ湯や令和4年4月にリニューアルオープンした公衆浴場の料金と飲用温泉水の購入、湯の峰温泉を起点とした熊野古道についてご紹介します。
湯の峰温泉の東光寺
無料駐車場から川沿いに湯の峰温泉郷を歩くと、右手前方に東光寺がみえてきます。
東光寺は、天台宗の寺院で、湯の花が積もり薬師如来の形を成したものをご本尊にしたと伝えられています。ご本尊の胸のあたりから温泉の湯が流れ出たことから、湯の胸温泉と呼ばれ、その後湯の峰温泉と言われるようになったそうです。
御朱印帳もいただくことができます。
東光寺のある場所が、温泉の最初の噴出地といわれていて、すぐそばには温泉くみとり所があり飲用温泉水も購入することができます。
以前、飲用温泉水は公衆浴場のそばにありましたが、公衆浴場がリニューアルオープンしてから現在の場所に移動しました。
この飲用温泉水は加温、加水はしておらず68℃前後と高温です。
飲用としての効能は、「糖尿病」「胃腸病」「痛風」「婦人病」などで、健康上一日の飲用は160mlまでとなっています。
10リットル100円、20リットル200円で、湯の峰温泉公衆浴場受付でチケットを購入することができます。
500mlペットボトルの量なら無料で入れて持って帰ることができますよ。
湯の峰温泉の湯筒とは?
湯の峰温泉の中心には、90度の湯が湧き出る湯筒があります。
野菜や卵など売店で購入することができ、野菜は茹でるととても甘くて美味しくなるそうです。
さっそく近くの売店で卵を買い、11分から12分茹でました。
卵専用枠があって、湯筒の中でも場所が決まっています。出来上がって取るときは間違わないようにセットした場所を覚えておきましょう。
映画「溺れるナイフ」で主人公の菅田将暉さんが、この付近で缶ジュースを飲んでいたシーンがありました。
湯筒で卵を茹でている間に、湯の峰温泉の公衆浴場(つぼ湯とは別)へと行ってみます。
令和4年4月にリニューアルオープンした湯の峰温泉公衆浴場
湯の峰温泉街の中心付近にある東光寺すぐそばには、公衆浴場があります。
以前はかなり古めかしい公衆浴場でしたが、令和4年4月にリニューアルしました。
湯の峰温泉のつぼ湯(後述しています)または公衆浴場に入浴するには、この公衆浴場受付の券売機でチケットを購入します。
営業時間は朝6時〜夜9時まで、受付終了時間は夜8時30分です。浴用による効能は、「リウマチ性疾患」「神経痛」「皮膚病」「糖尿病」などとなっています。
一般湯は源泉(約90度)に水を加え、くすり湯は熱交換器を使って源泉成分そのままの状態で、それぞれ湯の温度を調整しています。
くすり湯の料金を支払えば一般湯も入浴可能となっています。それぞれの浴場はつながっておらず入り口は別です。
また、くすり湯の湯船は狭く、最大で3人が入れる程度の広さです。かなり温度が高いため(個人的な意見です)、長時間入浴するのは難しいかもしれません。
またくすり湯ではせっけんやシャンプーの使用ができないため、一般湯で体を洗ってから入るのが個人的には理想的かなと感じました。
ただし、一般湯が混んでいる場合は先にくすり湯に行くように勧められることもあるようです。
一般湯もそれほど広くないので、混雑具合によっては待ち時間が発生することもあります。
つぼ湯について
つぼ湯はすぐそばに熊野古道が隣接しており、熊野古道の一部として世界遺産に登録された唯一の公衆浴場温泉です。石鹸やシャンプーは使用禁止となっています。
自然にできた岩のくぼみの底から、源泉がわきでていて、日によっては、お湯の色が7回も変化することから「7色の湯」とも呼ばれています。
1組30分までと決まっているので、待ち時間も把握できると思います。中には熱くて30分も入浴できない人もいるようです。
湯の峰温泉周辺の熊野古道
※地図はざっくり、時間は目安です。参考程度にご覧ください。
車で行く場合、中辺路ルートは、熊野本宮大社無料の駐車場に車を止めバスで発心門王子まで行き、戻って歩くコースです。
さまざまなコースと組み合わせることで、多様な熊野古道となります。
つぼ湯のすぐ横には大日越(だいにちごえ)ルートの熊野古道の入口があります。
途中からは国道を歩いて、熊野本宮大社までは1時間20分から2時間ほどで行くことができます。
前述したコースの反対コースとして、つぼ湯前の道路を渡った赤木越入り口から中辺路ルートを通って熊野本宮大社へ行く約14キロのコースもあります。
その後湯の峰温泉まで大日越ルートで戻ってくると、トータル約17.4キロ、1日かけて本宮周辺をぐるっと廻ることができます。
湯の峰温泉に宿泊し、熊野古道とセットで観光する方も多いので、健脚で時間に余裕のある方にはオススメです。
宿で熊野古道については通行止めなどがないか確認してください。
山道は暗くなるなると大変危険なので、計画をしっかりとたてて時間に余裕を持って歩きましょう。
山歩きの服装と装備が安心です。
この記事では、湯の峰温泉郷についてと、周辺の熊野古道をご紹介しました。