引作の大楠は強運な木だった!
三重県南牟婁郡御浜町にある引作の大楠(ひきつくりのおおくす)です。
樹齢1500年、樹高31.4m、幹回りは15.7mで、平成元年の環境庁全国巨樹調査では「新日本名木百選」に選ばれています。
引作の大楠
引作の大楠はなぜ強運だったのでしょうか。
この近くにあった7本の杉の大木と共に切り倒される事になっていたのを、南方熊楠氏が民俗学の第一人者である柳田國男先生に連絡したことでこの大楠だけ伐採を免れたからです。
三重県指定天然記念物の引作の大楠は危うく伐採を免れた唯一の大楠で、なかなかの強運な木のようです。
南方熊楠先生といえば、民俗学の父と言われた柳田國男に多大な影響力を与えたといわれ、神社や森が失われていくことに強い危機感や怒りを覚えており、地域の自然保護にも力を注いだエコロジスト先駆者として注目されています。
人と比べてもこの大きさです。圧倒的な存在感です。
鳥居から入ると、大楠の根元は大きな空洞になっているのが見て取れますが、木々の葉は旺盛で、みなぎる活力に満ちています。
大木と枝が長い年月をかけて擦れあってきたためか、癒着が起きているようにみえます。
ここから見た大楠は、Vサインをしているような眺めです。
引作の大楠からパワーをもらえたそんな一日でした。