2023年11月19日更新

北山川観光筏下り、飛び地北山村のオトノリと5000万年の時空を越える小松の不整合とは?

和歌山県北山村は、600年の伝統がある北山川の筏下りや、花粉症に良いといわれる柑橘類のジャバラで知られる、自然豊かな「飛び地の村」です。

特に北山川筏下りは、一度は体験してみたい観光スポットとして人気があります。

このサイトでは北山村観光筏下りの乗船場所「オトノリ」のこと、また下船場所「小松」でみた「5000万年の時空を越える場所」や「空とぶ筏?」など写真を交えて紹介します。

北山川観光筏下りの運航日、乗船時間や料金なども後述していますので、北山村を観光してみたい!って方は、ぜひ参考にしてみてください。

和歌山県の飛び地北山村とは?

道の駅おくとろの案内板

和歌山県北山村は、和歌山県でありながら、和歌山県の市町村とは隣接していない村であることから、飛び地の村といわれています。
隣接している村や町は、三重県熊野市、奈良県下北山村で、和歌山県からは少し離れたところにあります。

北山村にあるおくとろ公園内には、オートキャンプ場やバンガロー、温泉施設、多目的広場があり、公園内にある北山村観光センターは、「オトノリ」までの筏専用バスの発車場所としても知られています。北山川観光筏下りについては後述しています。

おくとろ公園の桜

おくとろ公園内では、春になると枝垂桜が見頃を迎え、多くの家族連れが訪れます。

また、北山村観光センターを起点に、この周辺(下尾井地区)には小径が整備されていて、お寺や神社など北山村を歩いて楽しむことができます。

興味のある方は、北山村観光センターにある地図を片手に散策するのもオススメです。

じゃばらの木

北山村というと花粉症に良いと言われるじゃばらが大変有名です。秋は収穫シーズンで、収穫祭などお祭りも行われます。

北山村の蜂の巣箱

北山村のはちみつは、コクのある甘さがクセになる美味しさで、お土産に大変喜ばれる一品です。道のところどころには、このように蜂の巣箱を見ることができます。

雷(いかづち)の滝

169号線沿いから見える落差20mの雷の滝です。『いかづちの滝』と読みます。

この滝の上流(背後の山腹を登って徒歩30分ほどの位置)には、行者(修験道のことで、厳しい修行を積む人)の屋敷跡が残っています。

行者屋敷案内板によると、平成6年の台風によって大部分は崩れましたが、それまでは高さ約10mの滝のすぐそばに、長さ約20m、幅約5mの敷地が高い石垣で築かれており、修業の霊地として最も適した場であったといわれています。

北山村観光筏下りの乗船場所「オトノリ」と下船場所の「小松」について

北山村 おとのり

ここオトノリは、北山川観光筏下りの乗船場です。

林業が盛んだった北山村は、ほぼ9割が山林で占められています。山道は険しかったために、材木を川によって運ぶ「筏流し」が600年ほど前から行われていました。

筏流しと言っても渓谷の急流を下る大変危険な仕事だったため、家を継ぐ長男ではなく「弟が乗れ」→「弟のり」→「オトノリ」と呼ばれるようになったと言われています。

小松下船後の「空とぶ筏」?

北山村観光筏下り小松

観光筏下りの一般的な運航ルートは、オトノリから小松です。
小松まで下ってきた筏は、午後の便を最終に、スタート地点であるオトノリまで陸路で運搬されます。

1トンほどもあるひとつの筏がいくつも繋がれて、観光筏として運航されています。小松で下船後、筏と筏をつなぐパーツが人の手によって取り外され、川から宙へとクレーンでつりあげられます。

北山観光筏下り小松

クレーンは大きな音とともに動きだし、「空とぶ筏」となって地上へと運ばれます。この作業が繰り返し行われます。

北山村筏下り小松

地上に運ばれた筏は、その後トラックに積み込まれ、スタート地点であるオトノリまで何往復かして運搬されます。

日々の大変な労力と作業によって、観光筏下りは体験できるわけですね。

北山村の筏下り置き場

余談ですが、観光筏は、木材を新しく組んだら3年は使えるそうです。日々のメンテナンスあってのことでしょう。

5000万年の時空を越える場所、小松の不整合

小松の不整合

観光筏下りの下船場所である小松では、約7000万年前の地層と1800万年前の地層がとなりあう境界を見ることができます。

「小松の不整合」と呼ばれ、約5000万年の時空を越えることができる場所として知られています。

左側のツルツルした大きめの岩場が約1800万年前の砂岩で、右側の岩質が変わる岩場が約7000万年前の泥岩・砂岩となっています。

北山川観光筏下り

観光センターからバスに乗って筏下りの乗船場オトノリまで行きます。乗船の対象者は、満10歳以上、満75歳以下の健康で健脚な方です。

観光筏下りは、バス乗車から2時間のコースとなっており、5月3日〜9月30日までの完全予約制で1日2便の運航となっています。運航日や受付時間は以下のとおりです。

運航日受付時間
運航時間
(観光センター発)
料金
1名
申込
方法
5月土・日・祝(5/3より運航)【第一便】
受付
9:00〜10:20

観光センター
10:40発

【第二便】
受付
11:30〜12:40

観光センター
13:00発
大人6,600円


小学生3,300円

原則クレジットカード
またはコンビニでの事前決済
WEB予約

電話予約
北山村観光センター
0735-49-2324
6月土・日
7月金・土・日・月・火・水・祝
8月金・土・日・月・火・水・祝
9月金・土・日・月・火・水・祝

WEB予約など筏下りの詳細については、和歌山県北山村行政サイトの「北山村観光筏下り」をご覧ください。

川の急流に涼を求める筏下りは、スリリングで景色も素晴らしく、都会から来た友人も大変喜んでいました。

お尻まで濡れてしまいましたが、今では良い思い出です。濡れてもいい服装、履物でぜひチャレンジしてください。

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